My Squares – ステートメントⅢ:地と図

このシリーズを通し、「偶然と必然の鬩ぎ合い」に取り組んで来たが、このところその二項にとどまらず、「異なる要素が隣り合うこと、絡み合うこと」自体へと関心が拡張している。色と色、タッチとタッチ、何と何がどのように関わるかによって、総体はさまざまなものを紡ぐ。言葉数の少ない俳句においては特に重要な問題とされ、配合・取り合わせ・モンタージュ・二物衝撃などの語で論じられて来た。また、音符と音符あるいは休符が絡み合い、音楽を形作ることにも準えられるだろう。音楽的側面については、これに特化して『Rhythm and Deleuze』という別シリーズに展開したい。

さて今、スクエアにとどまって当たるのは、「地と図」の題目だ。#10以降のベーコニアン・スクエアにおいて、「図=偶然 vs. 地=必然」と整理して並置することにより、生と死が隣り合って反響する、この世界のメタファーとなるものを試みたわけだが、#21や#40に至り、この対立構造の攪乱された、「何が図で何が地なのか判然としない」画面が出現した。これは、主役と脇役を設け、画面をフィクショナルにまとめて来たこれまでのスクエアから、もう一段リアリティを持ったものになる感触がある。すなわち、このタイプのMy Squareの動機は、「主従の別は一義的に決定できない、それは見方によって変化する」、そのような世界の在りようにより適った絵を実現できるのではないか、という期待だ。

||
Back to top