【2025.10.17〜】My Squares / Palettes

山本真也 個展 My Squares / Palettes
【会期】2025年10月17日(金)〜11月1日(土)
【時間】12時~18時/日・月・火曜日休廊
【会場】GALLERY TOMO
【会場住所】〒604-0995 京都市中京区寺町通丸太町東入る南側 下御霊前町633 青山ビル1F

My Squares

私は私に一つのルールを課す。すなわち、正方形のキャンバスに正方形を表すこと。それに当たり、定規を四度使うような直線的手法は採らない。反対に、なるべく目的地に行き着かぬよう、偶然性をたっぷり含む絵具の付け方(あるいは剥ぎ取り方)を選択する。それでも、キャンバスの前で動くのは私の身体であり、私のパレットを以て作業は進められ、何より正方形という最も理性的で人工的な形体をゴールとする以上、この絵画の骨組みは「必然的なもの」である。私の正方形は、必然の心棒に無数の偶然の纏わり付いたものとして立ち現れる。それは、我々の生のメタファーとなり得るのではないか。「この道」を選ぶのは我々自身だが、その途上では無数のハプニングに遭遇する。それらを引き受けつつ形作って行く、我々の人生のメタファーに。
この連作の第二の目的は、マルセル・デュシャンを葬ることだ。デュシャン(デュシャンピアンと言うべきかもしれないが)を源泉とするコンテンポラリーアートにおいて、とかく「何を描くか」が先行し、作品は時に思想や政治的主張の、あるいはコンセプトやメッセージの媒介物、言語のおまけに過ぎなくなっている。その状況に対し、私は正方形を以て異議申し立てを行う。正方形 という極力意味性の薄いモチーフを選択し、「どう描くか」に特化することで、絵画のモノとしての強さを復興する。言語管轄外の大地を掘り起こす。そして「どう描くか」は結局、その画家が「何を描くか」を炙り出すだろう。画家は、アーティストである前に画家なのだ。我々は、コンテンポラリーアートの、ポストモダンの、言語の狭小な監獄に住まう囚人ではない。絵は、灰白質を突き破り、全身を駆け巡る。

Palettes

僕の制作過程において、絵具を引っ付けては引っ掻いたり、こそぎ取ったりするので、まあ余分が出る。それらを捨てちゃうのは勿体無いので、残り物を使って描いたのがこのシリーズです。で、別に自分のサステイナブルなやり方をアピールしたいわけではなく、ここからが本題。時々嫉妬するのが、自分のパレットである。まあ色は自分の使ったフェイバリットカラーが残存しているわけだが、ただその絵具のこびり付き方が全然作為的でなく、しかも良い分量が良い配合でくっ付いてたりして、とてもナイスな絵柄になっていることがあるのである。で、そんな作品を作りたいなあと思って、余った絵具をとにかくサムホールになすり付けることを繰り返し、自然と絵になるのを待って出来たのがこのシリーズです。しかし案外、自分の身体性や色彩感覚や構図感覚など本質的なものが炙り出される一群かもしれない。

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